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ガラスに関する豆知識 コーナー

ガラスに関する豆知識について
 遙か紀元前の古い時代から古代ローマと、その周辺の国々で最初のガラス装飾品が作られて以来、その美しさから段々と周辺の国家に波及していったガラスは、今日に至る2000年以上の非常に長い歴史の中で、様々な造形美を生み出し、同時に沢山の技術革新を伴って進化しながら、その折々にガラスに関する専門用語・知識も数多く追加されて現在に至っております。

このコーナーでは、その用語を現代版に置き換えて、一般的用語で分かり易く簡単に開設致します。

ガラスに関する豆知識

サンドブラスト
業界では通常エッチングと呼び、小物作りには露光フィルムを使用し、板ガラスにはサンドブラストシートを用いてマスキングした後でシートにデザインを転写し、集塵機能の付いた箱型の専用ブラスト機にガラスを入れて、目視しながら4~5気圧の圧搾空気と金剛砂をガラスに吹き付けて、彫りを調整しながら順番にデザインをサンドブラスト彫刻して行きます。
ステンドグラス
大きく分けて2種類の製作方法が有り、ティファニーランプ等の立体作品は構成する一つ一つのガラスピースの周囲に銅製のカパーテープを巻き、それを半田付けして作ります。一方、ステンドパネルは型紙の製作から始まり、H型の鉛のケイムを用い、各ガラススピースを組み合わせて仕上げ、最後には半田付けをして、腐食・パテ詰めとなります。
クリスタルガラス
無色透明に近い鉛を含有したガラスをクリスタルガラスと呼び、工場・商品の種類によって酸化鉛の比率は違いますが、大体20%以上含まれて食器・工芸品・ペーパーウェイト類に沢山使われており、17世紀の終わりに鉛クリスタルガラス(水晶)はイギリスで最初に生産されました。
当社のクリスタルは中国の浙江省から輸入して居ります。
被せガラス
任意の生地色ガラスベースの上に吹きガラスで、更に1~2層の色ガラスを被せる方式の事を言い、ガレ調ランプ・花瓶は全て、この被せガラスで仕上げられて居ります。
江戸切子・薩摩切子も、透明が下地の被せガラスです。上被せの上にサンドブラストシートを貼り、それを順番に剥がしながら彫刻をしますが、切り子はカット研磨します。
色ガラス
ガラスに発色剤を混入して出す色で、被せガラス色の種類の基本となる鉱物で、赤色を出すには金・セレン、青がコバルト、黄色が硫黄・カドミウム、紫色がニッケル・マンガン、乳白色が錫・フッ素、緑がクロム・鉄・銅で出せますが、色の微妙な違いは成分量・除冷加減・溶融等の相対的な条件によっても大きく変化する、大変繊細な作業を要求されます。
泡ガラス
ガラス生地の中に発泡剤を混入して、意図的に生地の中に無数の気泡を作って装飾の効果を高める方法です。
気泡の大小とか位置・捻り等の要素も加えると、お洒落な作品が出来、当社の商品の中の”ガレ調花瓶”コーナーにFDV-183が、泡ガラス商品として掲載されて居ます。
イリデセント
ガラスの表面が、見る角度によって虹色・真珠色に見えるガラスの事で、別名を銀化とも言い、人工的に銀化した物と自然に風化して出来た物とに原因は分かれます。
人工的な銀化では、ステンドグラスに使用する板にも多くの種類があり、パネル・ランプの製作に使用されています。
ソーダガラス
原料に珪砂・ソーダ灰・石灰石を用い、主成分は参加ナトリウム・酸化カルシューム・珪酸をベースにして作られ、一般的にクリスタルガラスを省いた、ごく日常的な生活製品として使用されているガラスは、殆どがこれに該当します。
宙吹きガラス
金属パイプの専用の吹き竿の先に、溶かしたガラス種を巻き取って、空気で息を吹き込みながら、同時に回転させながらガラスの形状を整え、膨らませていく方法の事を言います。
ガラスの溶鉱炉の中へ入れたり、出したりしながら熱の加減を見ながら専用の道具を使って、必要な取手・足・装飾を行って目的の形状を整えていきます。
型吹きガラス
商品は一定サイズに仕上げる必要が有るので、そこで決められた大きさで仕上がる様に、耐火粘土・石・金属で作った型に吹き竿を使ってガラス種を吹き込んで作品を作ります。
この方法を用いて、既に2世紀頃から古代エジプトでは型吹きのガラス製品が作られて居りました。 当社の販売するガレ調ランプ・花瓶がこれに当たります。
ポンテ
宙吹きの方法でガラスの造形が終わって、口縁部を作る最終工程時に、床には置けないので鉄棒の先に少量の溶融ガラスを付け、それをガラス器の底に仮付けする事で、口縁部の吹き竿を外して作品の整形が出来る様になり、その仮付けした跡の呼称をポンテと呼びます。
キルンワーク
電気溶解炉でガラス自体を溶かして、様々な作品を作っていく事を総じてキルンワークと言い、耐火石膏型にガラス材料を詰めて溶かし、形状を作るガラス鋳造の事をキルンキャスティングと言います。
フュージング
ガラス同士を溶かし合わせて一つにする溶着をフュージングと言い、主に板ガラス同士の溶着の事を意味します。
パート・ド・ヴェール
耐火石膏で作った型に粉状のガラスを詰めた物を焼成する技法で、古代メソポタミア時代に使われていた技法が1880年代にフランスで復興された時の技法の事を言う。

※上記でガラス用語の解説を致しましたが、皆様のガラスに関しての予備的知識になればと思う次第です。

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